道具メンテナンス

どら焼きやきんつば、桜餅などを焼く平鍋(一文字)、基本的に銅鉄板になっています。
使っているうちに真っ黒な油脂膜ができて、焦げやくっつきを防いでくれます。わざわざこの膜を作るために、ラードだったり卵黄油脂なんてものを自作し塗っていったりするお店もあります。和菓子屋は写真左のような色になることを望んでいるんです。でも、年に1・2回どうしても剥がれてしまう。剥がれだすとカスが付き汚くみえますのでリセットすることになります。
剥がす薬品みたいなものも売ってはいますが、一切使いません。和菓子屋には蒸し器(ボイラー)がありますのでそこで30分ほど蒸し上げます。セイロの中を抜いて積み上げ立てて蒸します。油脂膜がバッチリ浮き上がったら熱いうちにスクレーパーなどで剥がすだけ。気持ちいいくらいごっそり剥がれ、銅の綺麗な色が出てきます(写真右)そしてまた油脂膜がつくように焼きを入れていくんです!

銅鉄板の空焼き作業をしていると、黄色や紫色、灰色に色変わりしていくんですけど、なんか綺麗でみとれちゃいます。

2021年03月05日